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精油の基礎知識の要点とひっかけ
(アロマテラピー検定1級・2級 論点テキスト)
アロマテラピー検定1級・2級の出題分野「精油の基礎知識」にあたる11論点を、要点65本・ひっかけ40本にまとめました。
最終更新:2026年10月18日
このページの論点
- 精油の成分と性質(揮発・酸化・分子)2級・1級
- 水蒸気蒸留法のしくみと芳香蒸留水2級・1級
- 溶剤抽出・油脂吸着・超臨界流体抽出2級・1級
- 抽出部位(花・葉・果皮・樹脂・根・心材)2級・1級
- 精油の選び方と表示(学名・認定制度)2級・1級
- 圧搾法(柑橘の果皮)2級・1級
- ノート(トップ・ミドル・ベース)とブレンド2級・1級
- 香りの系統(香調)と代表精油2級・1級
- 植物が精油をつくる理由2級・1級
- 精油の保存と使用期限2級・1級
- 精油の基本情報の読み方(科名・学名の見方)2級・1級
「2級・1級」は2級の範囲の問題を含む論点(1級でも出題されます)、「1級のみ」は1級の範囲の問題だけの論点です。
精油の成分と性質(揮発・酸化・分子)2級・1級
精油の成分と性質(揮発性・親油性・引火性)、光毒性、酸化による劣化が問われる。
要点
- 精油は、植物の花・葉・果皮などから抽出した、有効成分を高濃度に含む揮発性の芳香物質である。
- 精油は天然の有機化合物が数十から数百種類集まった混合物で、その組み合わせが植物特有の香りを生む。
- 揮発性とは、常温で空気中に蒸発して拡散していく性質で、芳香浴で香りが広がるのはこのためである。
- 親油性(脂溶性)とは、油になじみやすく水には溶けにくい性質である。
- 引火性とは、火や高温にさらされると引火するおそれがある性質で、火気の近くでの取り扱いに注意が必要である。
- 精油は原料植物のごく一部に高濃度で含まれるため、大量の植物からわずかな量しか得られない。
- 精油は水に溶けにくいため、水を使うクラフトでは無水エタノールなどに混ぜてから水を加える。
- 光毒性とは、精油をつけた肌に紫外線が当たり、炎症や色素沈着を起こす性質である。
- 精油は空気に触れると酸化が進み、古くなると香りや成分が変化して品質が落ちる。
ひっかけ
- 天然の植物由来でも、大量に使って害がないわけではなく、使い方によっては刺激やトラブルが起こりうる。
- 精油は高濃度だからといって原液で塗ったり飲んだりするのではなく、少量でも作用があるので希釈して適量を用いる。
- 光毒性の原因は、メントールやリモネン、酢酸リナリルではなく、フロクマリン類(ベルガプテンなど)である。
- 精油は工業製品のように常に一定ではなく、天然物なので育つ環境や条件によって成分の構成が変わることがある。
水蒸気蒸留法のしくみと芳香蒸留水2級・1級
精油の主な3つの抽出法のうち、水蒸気蒸留法のしくみと副産物の芳香蒸留水が問われる。
要点
- 精油の主な抽出法は、水蒸気蒸留法・圧搾法・揮発性有機溶剤抽出法の3つである。
- 抽出法は、原料植物の種類や採りたい成分の性質に応じて選ばれる。
- 水蒸気蒸留法は、原料植物を水や水蒸気で加熱し、揮発した芳香成分を冷却して液体に戻して精油を得る方法である。
- 水蒸気蒸留法は熱や水蒸気を用いるため、熱に弱い成分は変化してしまうことがある。
- ペパーミントやローズマリーは、葉などを原料に水蒸気蒸留法で精油を得るのが一般的である。
- 水蒸気蒸留で精油とともに得られる水の層を、芳香蒸留水(フローラルウォーター)と呼ぶ。
- 芳香蒸留水は水溶性の芳香成分をわずかに含み、化粧水などスキンケアに利用されることがある。
ひっかけ
- 水蒸気蒸留法は熱を一切加えない方法ではなく、熱を加えないのは圧搾法である。
- 芳香蒸留水は精油と同じ濃度の芳香成分を含むわけではなく、精油の代わりにもならない。
- 水蒸気蒸留法を、圧搾法・揮発性有機溶剤抽出法・油脂吸着法と混同しない。水蒸気で気化させ、冷却して得る方法である。
- 水蒸気蒸留法は有機溶剤を必ず使う方法でも、柑橘類の果皮に最も適した方法でもない。
溶剤抽出・油脂吸着・超臨界流体抽出2級・1級
揮発性有機溶剤抽出法、アブソリュートとレジノイドの呼び分け、油脂吸着法の違いが問われる。
要点
- 揮発性有機溶剤抽出法は、揮発性の有機溶剤に原料を浸して芳香成分を溶かし出して抽出する方法である。
- 揮発性有機溶剤抽出法は、熱に弱く水蒸気蒸留では香りが損なわれやすいジャスミンなどのデリケートな花に適している。
- 溶剤抽出ではまずコンクリート(半固形物)を得て、エタノールで香り成分を取り出したものがアブソリュートである。
- 溶剤抽出で花から得たものはアブソリュート、樹脂から得たものはレジノイド(ベンゾインなど)と呼び分ける。
- 同じバラでも、ローズオットーは水蒸気蒸留法、ローズ(アブソリュート)は揮発性有機溶剤抽出法で得られる。
- 冷たい油脂に花の香り成分を吸着させる油脂吸着法は冷浸法(アンフルラージュ)、加温して行うのは温浸法である。
ひっかけ
- ローズオットーとペパーミントは溶剤抽出ではなく、水蒸気蒸留法で得られる。
- ローズ(アブソリュート)は圧搾法ではなく、揮発性有機溶剤抽出法で得られる。
- 溶剤抽出で花から得たものは、フローラルウォーターやポマードではなくアブソリュートである。
抽出部位(花・葉・果皮・樹脂・根・心材)2級・1級
精油がどの植物のどの部位から得られるか、代表的な精油と抽出部位の組み合わせが問われる。
要点
- 精油が採れる部位は植物の種類によって異なり、花・葉・果皮・果実・心材・根・種子・樹皮・樹脂などがある。
- ラベンダーの精油は、主に花(花穂)から抽出される。
- レモンやスイートオレンジなど柑橘類の精油は、主に果皮から抽出される。
- フランキンセンス(乳香)やミルラ(没薬)の精油は、樹木から分泌される樹脂から抽出される。
- ティートリーやユーカリの精油は、主に葉から水蒸気蒸留法で抽出される。
- ゼラニウムは花のような甘い香りをもつが、精油は花ではなく主に葉から抽出される。
- ローズオットーは、バラの花から水蒸気蒸留法で抽出される精油である。
ひっかけ
- ティートリーの抽出部位は果実ではなく、フトモモ科の植物の葉である。
- ペパーミントの精油は果皮ではなく、主に葉から抽出される。
- 精油は、どの植物も花だけ、根だけ、種子だけから採れるわけではなく、植物ごとに部位が異なる。
精油の選び方と表示(学名・認定制度)2級・1級
精油の選び方と表示、AEAJの表示基準適合認定精油制度、学名の確認が問われる。
要点
- AEAJの表示基準適合認定精油制度は、製品情報や使用上の注意が定められた基準どおりに表示されているかを確認する。
- 精油を選ぶ際は、学名・抽出部位・抽出方法・生産国などの製品情報を確認するとよい。
- 同じ通称でも別の植物のことがあるため、学名を確認すると原料植物を正確に特定できる。
- 精油は、遮光性のガラス容器などに入った、植物由来の天然のものを選ぶことが望ましい。
- 精油は植物から抽出した天然の芳香物質で、合成香料は人工的につくられた香り成分である。
- 精油の価格差は、原料植物から得られる収量や、栽培・収穫の手間によって生じる。
- 精油は医薬品ではないため、特定の病気に対する医薬品的な効能の表現をしてはならない。
ひっかけ
- 認定制度は、中身の品質が国の基準を満たすことや、医薬品としての認可、飲用の適否を認めるものではない。
- 精油を選ぶ基準は、治療できる病名の一覧ではない。精油は医薬品ではなく、そのような表示は認められない。
- 学名は、価格や品質のランク、香り成分の強さ、医薬品的な効能の公的な保証を示すものではない。
- 高価な精油ほど効能が強いわけではなく、価格は瓶のデザインや法律ではなく収量と手間で決まる。
圧搾法(柑橘の果皮)2級・1級
柑橘類の果皮を搾る圧搾法の特徴と、水蒸気蒸留法との違いが問われる。
要点
- 圧搾法は、主に柑橘類の果皮を機械などで搾って芳香成分を得る方法である。
- レモンやスイートオレンジなど柑橘類の果皮から精油を得る抽出法は、圧搾法である。
- 圧搾法は熱を加えないため、原料植物に近い自然な香りが得られやすい。
- 圧搾法は加熱せずに果皮を搾るため、熱に弱い成分が損なわれにくい。
- 圧搾法は熱を加えない方法で、水蒸気蒸留法は熱や水蒸気を利用する方法である。
ひっかけ
- 熱に弱いデリケートな花に用いられるのは圧搾法ではなく、揮発性有機溶剤抽出法である。
- ラベンダーは水蒸気蒸留法、ローズ(アブソリュート)は揮発性有機溶剤抽出法で得られ、圧搾法の代表例ではない。
- 圧搾法の精油が水蒸気蒸留法の精油より必ず長期間保存できるわけではなく、変質しやすい傾向がある。
- 花びらの繊細な香りや乳香などの樹脂には、圧搾法ではなく別の抽出法が用いられる。
ノート(トップ・ミドル・ベース)とブレンド2級・1級
香りのノート(トップ・ミドル・ベース)の特徴と順序、ブレンドの意味が問われる。
要点
- 香りは香り立ちの早い順にトップノート・ミドルノート・ベースノートと呼ぶ。
- トップノートは、香りをかいだときに最初に感じる揮発の早い香りである。
- ベースノートは揮発が遅く、最後まで残る香りである。
- 複数の精油を組み合わせて香りをつくることをブレンドという。
- ノートの異なる精油を組み合わせると、香りの変化が長く楽しめる。
- ブレンドは試香紙で確かめながら、少ない滴数から始めて調整する。
ひっかけ
- ベースノートは最初に立ちのぼって真っ先に消えるのではなく、最後まで残る香りである。最初に立ちのぼるのはトップノート。
- 香り立ちの順はベース→ミドル→トップや、ミドル→トップ→ベースではなく、トップ→ミドル→ベースである。
- ブレンドは、水蒸気蒸留・冷却圧搾・ろ過精製のような抽出や分離の操作ではなく、精油を組み合わせて香りをつくることである。
- 同じ柑橘系のレモンとグレープフルーツは香りがなじみやすいが、光毒性はなくならない。
香りの系統(香調)と代表精油2級・1級
精油の香りの系統(香調)と、柑橘系・フローラル系・樹脂系などの代表精油が問われる。
要点
- 香りの系統には、柑橘系・フローラル系・樹脂系・ハーブ系・樹木系・スパイス系などがある。
- レモン・スイートオレンジ・グレープフルーツなど、柑橘類の果皮から得られる精油は柑橘系(シトラス系)に分類される。
- ローズやゼラニウムのような花由来の甘くやわらかな香りは、フローラル系に分類される。
- フランキンセンス(乳香)は樹木の樹脂から得られ、樹脂系に分類される。ペパーミントはハーブ系である。
ひっかけ
- ユーカリは樹木系に分類される精油であり、柑橘系ではない。
- 金属系は香りの系統として用いられる分類ではない。
- スイートオレンジは柑橘系、ペパーミントはハーブ系であり、樹脂系ではない。
植物が精油をつくる理由2級・1級
植物が精油をつくる理由(誘引効果・忌避効果・抗真菌や抗菌の働き)が問われる。
要点
- 誘引効果とは、香りで昆虫や鳥などを引き寄せ、受粉や種子の運搬を助けてもらう働きである。
- 忌避効果とは、香りや成分で害虫や動物を遠ざけ、食べられるのを防いで身を守る働きである。
- 精油の成分でカビ(真菌)や細菌の繁殖を防ぐ働きを、抗真菌・抗菌効果という。
- 植物が精油をつくる理由には、誘引効果・忌避効果・抗真菌や抗菌の働きなどが挙げられる。
ひっかけ
- 光合成でつくった糖をそのまま貯蔵するための貯蔵効果は、精油をつくる理由としてアロマテラピーの範囲では扱われない。
- 植物どうしが会話するために音を出すことは、精油の役割ではない。
- 忌避効果は昆虫を引き寄せる働きではなく遠ざける働きである。引き寄せて受粉を促すのは誘引効果。
精油の保存と使用期限2級・1級
精油の揮発性・引火性や光・熱による劣化を踏まえた、ふたの閉め方や置き場所など正しい保存条件が問われる。
要点
- 精油は揮発性があるため、ふたをしっかり閉めないと香り成分が失われやすい。
- 精油には引火性があるため、保管や取り扱いでは火気に注意が必要である。
- 精油は光や熱、湿気、空気で劣化するため、直射日光の当たらない涼しい冷暗所に置く。
- 保管するときは、空気に触れないようふたをしっかり密栓し、液もれを防ぐため瓶をまっすぐ立てて置く。
- 精油は日光の紫外線・高温・空気(酸素)・湿気で劣化するため、冷暗所に保管する。
- 柑橘系の精油は酸化しやすく変質しやすいため、使用期限が短めである。
ひっかけ
- 精油は水溶性が高いのではなく揮発性があるため、水に浸けて保存することはしない。
- 精油は不燃性ではなく引火性があり、光に強いわけでもないため、日光の当たる場所は保存に向かない。
- 直射日光の当たる高温多湿の場所は、精油の品質を保つために避けるべき保存条件である。
- 遮光性の容器は光による劣化を防ぐため、火気を避けるのは引火性があるためで、理由を入れ替えない。
精油の基本情報の読み方(科名・学名の見方)2級・1級
精油プロフィールにある学名・科名の意味と、同じ種類でも成分が異なるケモタイプ(化学種)の考え方が問われる。
要点
- 精油の学名は、世界共通で用いられる、原料となる植物を特定するための名称である。
- 学名はラテン語表記の生物名で、属名と種小名で表される。
- シソ科やミカン科などは、その植物が分類上どの科に属するかを示す科名である。
- ケモタイプ(化学種)は、学名は同じでも含有成分が異なるものを指し、ローズマリーなどで知られる。
ひっかけ
- 学名は日本語の一般的な呼び名ではなく、同じ通称でも植物が異なる場合があるため、学名で植物を特定する。
- 学名はメーカーの商品名やブランド名、産地や生産国の名ではなく、世界共通のラテン語の名称である。
- 科名は抽出方法や産地、香りの系統を示すものではなく、それらはプロフィールの別の項目に記載される。
- ケモタイプをハイブリッド(交雑種)やクローン(栄養系)、アブソリュート(抽出物)と混同しない。
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